Kanchan(@kanchanblog)です。
サイドFIRE生活を送っている医師です。
先日も毎月の恒例行事としてポートフォリオの公開をしました。
自慢なのか?
恥ずかしくないのか?
と思われるかもしれません。
「お金の話は汚いこと」として身近な間柄であるほど大っぴらにしないことが多いと思います。
今回は何を考えて資産について、ポートフォリオまで公開しているかお話しておこうと思います。
資産運用をしている、または興味がある人
投資について勉強している人
FIREに興味がある人
資産額についての考え
私は資産額については通信簿のようなものだと考えています。
社会の中で人間を「持っているお金」という一側面から評価する物差しです。
資本主義社会というゲームの「スコア」と言い換えられます。
それ以上でもそれ以下でもありません。
「人の価値は資産額で決まる」と言うと行き過ぎで、「お金で人間の価値は決まらない」と言うと現実逃避し過ぎだと思います。
成績表と同じで、評価は高いほど生きるのに有利になります。
ただ成績が悪くても、友達付き合いが上手とか、特技があるとか、モテるとか、通信簿で計れないその人の価値はあるはずですね。
皆さんは通信簿を受け取った時、人に見せるタイプでしたか?それとも隠すタイプでしたか?
私は隠すタイプでした(笑)
そんな私が何故公開することにしたのかお話していきます。
資産公開するメリット
投資の勉強になる
ポートフォリオまで公開しようとすると、何故保有しているのか、何故売却したのか、細部にまで資産について説明出来るようになろうと思います。
アウトプットを前提として学ぶことで、理解はより深いものになります。
難しく考えすぎなくても、投資に正解はありませんから、その時点で間違えたことを言っていても問題はありません。
評価する時点が違えば正解にも不正解にもなる世界です。
一言でも良いから理由を言えることが投資の「軸」をブレないようにするために大切で、その努力が深い学びに繋がっています。
パブリックコミットメントになる
パブリックコミットメントとは、目標を宣言して「他人の目」を利用して目標達成率を上げることです。
人間だれしも「口だけの奴」と思われたくないですから、公言してしまった目標は何としてでも達成しようと思うようになります。
一人で立てた目標だと、自分にうそをつき、言い訳することで簡単に反故に出来てしまいますが、第三者が知っていると想像すると強い動機づけになるのです。
お金持ちになりたければ、資産額という言い訳の出来ない数字を公表して、途中経過を出し続けることで目標達成が近づくと思ったので公表することにしました。
ちなみに現在の長期目標は「2033年に資産1.5億円にしてFIRE(完全リタイア)すること」です。
年平均6%の利回りで毎年300万円積み立て続けたら到達可能で、無理のない計画かなと考えています。
合わせて最大下落率20%以内にしたいと思っています。
短期の変動も抑えつつ、12年後という長期と言い切れない短期間での達成を考えるという制約を作ってしまったので、シャープレシオを高めるべく、色々なアセットクラスへ分散させたポートフォリオにしています。
資産運用のシミュレーションでは、初期投資額も設定できるアセットマネジメントOneのサイトがお勧めです。
メタ認知が働く
メタ認知とは、自分が認知していることを認知すること。
一つ高い視点から市場や投資している自分を見ることです。
これが出来ると市場をより客観的に見ることが出来るようになります。
投資初心者が失敗しやすいこととして、次のような行動があります。
- 短期的利益に心を奪われやすい。
- 感情に動かされて売買する結果損する投資行動になる。(上がっているものに飛び付いて高値掴み、下がってしまって底値で狼狽売り)
- 方針がコロコロ変わる。(長期のつもりで買った物をちょっと上がったところで利益確定売り、短期のつもりで買った物が下がった後でも長期的な上昇を夢見てしまって塩漬け)
- それでいて言い訳が大得意(反省しない改善しない)
「投資行動を見られている」という他者視点を入れることでこうした「不合理」で「感情的な」投資行動を取りにくく出来る可能性が資産公開にはあります。
信憑性に繋がる
匿名でのブログであり、資産額は盛ろうと思えばいくらでも盛れます。
ですが、ポートフォリオまで盛ろうとすると、各銘柄の分配金、円換算の価格まで追いかけて集計を作るのは相当手間がかかりますし、そこまでする稀有な人はあまりいないと思います。
それにもし「盛る」なら数億円のポートフォリオを作ることでしょう。
リアルな金額、リアルな経過が「ガチンコな世界」の投資情報を発信する者としての信憑性に少しはなるんじゃないかと思っています。
資産公開するデメリット
アンチを作る
人間は本質的に嫉妬深い生き物です。
目標金額に達する、1億を突破する頃には、「アンチが沸く」可能性は考えられます。
「医師としてどうかと思う」とか「社会貢献すべき」とか批判の言葉を探せばいくらでも出てきます。
情報発信者としては「アンチが出てきたら一人前」という意見もあるので、これはまぁ実害がなければミュートして継続するのが良いと思っています。
リアルな知人にブログ公表しにくくなる
お金についての価値観や考え方が分からない付き合いの浅い人にはブログを公表しにくくなるというデメリットもあります。
「お金持ちアピール」と捉えられるか、「マウンティング合戦」の始まりになるか、はたまた「たかり」に遭うか。
お金があるということも、無いということも実社会では公表しないのが「常識」なので、無用なトラブルを招きかねません。
営業や詐欺や謎の親族が現われるようになるのも、嫌なものです。
「節税用不動産投資の営業電話」だけでも迷惑ですから。
相手を選んでブログを教えることになるのが手間になると思います。
資産公開してみて感じた変化
初めてポートフォリオ公開を記事にしたのは2021年5月のことですが、それ以降短期の衝動的な売買が無くなりました。
銘柄やETFを購入する場合にも、説明出来るレベルまでは調べてから買うようになりました。
含み益が増えれば「実績」、含み損が出れば「ネタ」。どちらに転んでもおいしいので、一歩引いた視点から市場を冷静に観察出来るようになりました。
今年に入ってからずっと割高と言われていて、買いあぐねてきた株式を買い向かうことが出来たのは、ポートフォリオを公開していることが後押しになりました。
友人にブログを公開するのにはちょっと躊躇うようになりました。
経過を伝えねばという「使命感」(?)が芽生えたので、暴落があっても、投資を辞めてしまう選択は取らないでいられるようになったと思います。
総じて運用資産、ポートフォリオの公開は自分にとってプラスになっていると思います。
以上何か一つでも参考になれば幸いです。