著:アシュリー・ウィランズ 訳:柴田裕之
Kanchan(@kanchanblog)です。
今回は読書感想です。
Time Smart -お金と時間の科学-を読んでみて、非常に良い本だったので紹介したいと思います。
本書の概要
時間とお金と幸せの関係性について、専門家が分かりやすく書いた本です。
「お金よりも時間を大事にする」ということは現代社会を生きる上で大事な考え方だと思いました。
5章編成で、1章で時間が足りない感覚、タイム・プアがどのようにして発生し、どういう害があるのか。
2,3章で時間感覚を改善してタイム・リッチになるための方法。
4章では長期的にタイム・リッチになるための要素について。
5章では企業や国が作る仕組みとしてのタイム・スマート。
という構成になっていますが、全て解説することは控えたいと思います。
(興味が出たら手に取って読むことをお勧めします。)
印象深かった話
ハピネス・ドル
私たちはお金を貰うと、喜び・興奮といった感情を覚えるように出来ています。
幸せはお金で買えるとは限りませんが、感じる幸せを分かりやすく「年収の増加額」に換算して測定した概念がこのハピネス・ドルという考え方です。
アメリカの平均年収は約5万ドル。日本の500万円位のイメージです。
最も効果のある幸福度を上げる行動は「自由時間を作るための支出(時間のための投資)」で、家事を外注したり、ライドシェアで通勤時間を有意義にしたり、時短家電を買ったりして自由な時間を手に入れることでした。
18000ドル~40000ドルの年収アップと同等の幸福度を得られていたそうです。
収入が低い人ほど、幸福度アップの幅は大きかったということ。貧しいと時間に対して無頓着になっていて、時間が足りない感覚も普段から強いのだろうと考えられています。
その他にも「お金より時間が大切と意識する」だけで2200ハピネス・ドルが得られるようになる。
人付き合いをすると5800ハピネス・ドル以上の効果がある。
といった例も紹介されていました。
家事代行サービスを利用してみたくなりました。
人に家にあがってもらうと、家の片付けをするようになるという副次的なメリットもあり、一石二鳥ですね。
人とのつながりは人生の幸福度を左右する大事な要素ですが、時間的余裕をも生み出してくれるというのは意外だと思いました。
喋ったりして時間を使ってしまっても、時間の余裕が増えるというのは一見矛盾するようです。他人に対して親切にすることで、「親切にするだけの余裕がある」という認知を作り、余裕が生まれるというメカニズムが働くのかもしれません。
直接会わなくても、隙間時間にSNSなどで感謝のメッセージを送ってみるというだけでも効果がありますから、これも試してみたいなと思いました。
タイム・リッチ戦略
時間に余裕をもてるようになるための戦略、本書の肝になる部分です。
「時間が足りない」と言って、いつも忙しくしている人に限って何にどれだけの時間を使ったか分かっていないことが多いです。
記録を付けて、時間の使い方を知り、それを分析して、自分を不幸にする時間の使い方の部分を変えて、出来た自由時間を自分のために埋めるという流れになっています。
肝要な部分だけあって、ワークシートが付いています。
時間の使い方を知る
まずは1日を通して何をしたか記録を付けます。
火曜日の記録を付けることが勧められています。
イレギュラーが入りにくく、ルーティン作業で埋まっていることが多いからだと思われます。
スキマ時間や移動時間に何をしたのかまで含めて全ての行動を記録します。
現代だとスマホを使った行動がちょいちょい間に入っていることに気付くかと思います。
細かいタスクやスマホの通知などで気が逸れて色々な作業を行ったり来たりすることは、タイム・コンフェッティ(細切れにされた時間)と言ってストレスを増大させ、時間が足りないという感覚を強めるので注意が必要です。
何週間か続けてみて、自分の行動パターンが分かったら次に進みます。
時間の使い方、時間の捉え方を変える
1日の行動のうち、楽しいこと、楽しくないこと、ストレスのかかることを見つけます。
欠かせない仕事の部分以外のすき間の時間にしている行動は、暇潰しでしていることも多いです。
望ましい行動かどうか、生産的な行動かどうかの2軸で分類してみると、やらない方がいい行動が浮かび上がってきます。
YouTubeでリべ大の動画を見ようと思って、その後、おすすめ動画を次々チェックしていたら想定以上に時間を使い過ぎてしまってやりたかったことが出来なかったということが自分の場合は多かったですねw
「このまま動画サーフィンして見続けていても有益な情報は得られない」と感じたら、Forestを起動するといったif thenルールを作って対策するのが自分の場合は良かったです。
スマホ対策は現代では大きな問題です。
スマホ依存傾向の高い人はやらなくて良いようにする対策として、玄関など開くのに面倒なところに置くようにしておいたり、スクリーンタイムにパスワードを付けて、身近な人に設定してもらって説明しないと開けないようにしておく。といった対策もあります。
非生産的で望ましくないけど、やらなければいけない行動については「時間の捉え方を変える」ことが勧められています。
通勤時間をオーディオブックや動画学習の時間にしたり、不毛な会議は瞑想の時間にしたり、といった具合に出来ます。
この辺の工夫は想像力を試されていると思って、色々と考えることにしています。
見つけた自由時間を自分のために埋める
余暇を楽しむことはかなり幸福度を高める行動です。
仕事が2時間早く終われば映画を一本見ることも可能になります。
有給休暇を取って旅行へ行くことも良いでしょう。
ただ、注意が必要なのは休暇の最中に仕事のメールや仕事の懸案事項などを気にしてしまって、休み切れないことです。
そうすると余暇から得られる充実感、幸福感、仕事へのモチベーションも不完全なものになります。
ここでも「スマホ対策」は重要になってくるのかなと思いました。
根本的な問い
お金より時間を優先したいと思った理由を自分に問うことで、価値観と向き合い、長期的に時間を大事にする軸を固める思考作業です。
価値観マップみたいなものです。
自分の場合は「心穏やかでいられるようにするため」が最もしっくりくる答えでした。
お金持ちになって、経済的自由になりたいと思う人も、その先に「やりたいことをお金を気にせずやりたい」とか「安心して暮らせるようになりたい」とか、価値観が明確になっていないと、「お金の奴隷」に成り下がってしまいます。
気を抜くと、時間を軽視してお金を優先してしまう癖が出てきてしまうと思うので、それに打ち克ってタイム・リッチになれるように、根本的な問い「なぜお金より時間を優先することにしたのか」について考えておくことは大切です。
まとめ
本書に書かれている時間とお金と幸せの関係性についての知識は、FIREを目指す過程、達成した後に出てくる悩みを解決するのに役立つものだと思いました。
時間=命で、過ぎた時間は2度と取り返せないという意味でも時間の方がお金よりも大切です。
でも、お金を無駄遣いしていたら、いつまでも貯まらず、頭も悪くなって時間を捨てる選択をしやすくなる。
実に扱いの難しい問題だなと思います。
ひとまずは時短家電と、家事代行系のサービスを利用してみて、生まれた余裕でゆっくり考え事でもしてみたいなと思いました。