Kanchan(@kanchanblog)です。
サイドFIRE生活をしている医師です。
突然ですが皆さんは自分が自由だと思いますか?
FIREという考え方が経済的自由と時間的自由を求めることになっているので、この両者を自由と定義すれば、完全に自由な方はかなりの少数派ではないかと思います。
職業選択や行動選択について言えば、日本は比較的恵まれており、「やろうと思えばやれることが多い」という意味である程度自由な状態とも言えるかもしれません。
今回テーマにしたいのは、時間的自由の話です。
医師を例にすれば、常勤を辞めてしまって、非常勤でやりたい仕事に絞れば、完全に時間的自由が手に入ると思うかもしれません。
医師バイトの時給は高く、贅沢な生活をしなければ週2日程度の労働で一般的な生活費を稼ぐには足りると思います。
そのバイトが飽きてきたり、出勤することすら面倒くさい状態になってきたら、不自由な感じを覚えるかもしれませんが、
飽きたらいくらでも替わりになる求人が見つけられる需要過多状態であることも安定を助けてくれます。
ただ、やってみると分かりますが、もう少し稼いでみたい。もう少し早く経済的基盤を確立したい。という考えに支配されることがあります。
そんな時に仕事を増やそうとすると、求人が沢山残っている翌月~翌々月の仕事に沢山応募する必要が出てきます。
安易に沢山仕事を入れてしまうと、それが自由を損なうことになります。
人間は将来の感情を予測することは殆ど不可能です。
だから、現在の快楽を優先してやるべきことを先延ばしし、締め切りが迫ってきてから後悔することを繰り返してしまいます。
現在の時間の価値を将来の時間よりも大切に思ってしまうこのバイアスを「現在バイアス」と呼びます。
明日や今週末の時間を奪われるとなると、躊躇いが出ると思いますが、ちょっと先の未来の時間は気楽に差し出せますよね?
そして、その予定が目の前に迫ってくると、「何であんな予定入れちゃったんだろう。そのせいでもっといい仕事諦めなきゃいけなくなってる。」といった状況に陥りがちです。
時間的自由というのは、数字で計れる経済的自由よりも奥が深く、簡単ではないことなのです。
効率を求めたり、マルチタスクになったり、お金が足りない感覚があったり、といった様々な心理的要因でも「時間が足りない」という感覚は増幅されることも分かっています。
先の予定を入れる時は、特に価値観に反した活動になっていないのか、考えてから入れた方が良いです。近い日程の時間も、遠い日程の時間も、価値は同じです。
能力が上がっていれば、遠い未来の時間の方が高く売れるかもしれません。
安売りしていい時間なんて無いのです。
他に出来る時間貧困対策のテクニックとしては、
デジタル断食をしたり、瞑想を取り入れたり、自然の中を散歩したり、他人に親切をしたり、主観的な時間感覚を改善させるテクニックを使いながら、自分の価値観に合った活動で予定を埋めること、予定に余白を残すこと、などがあります。
言うは易く行うは難しだと思います。
時間に余裕があるはずの私でも、油断すると時間が足りない感覚に支配されることがよくあります。
修行だと思うより、肩の力を抜いて、何もしないことを許せるようになることなのかなと思ったりしています。