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医師がFIREするなら地方に住むべき?地理的アービトラージを利用した資産形成

Kanchanです。

サイドFIRE生活をしている医師です。

今回は医師がFIRE(Financial Independent, Retire Early:経済的自立&早期リタイア)を達成するには地方に住むべきか?という点について考えてみたいと思います。

まえがき

最短FIREの為に一番大切なことは貯蓄率を上げること、次が利回りを上げることです。

貯蓄率は、手残り収入を増やすこと支出を最適化することの両輪で上げていく事が出来ます。

医師の年収は地方に行くほど上がりやすいと言う話は良く耳にするところです。

深刻な医師不足が原因で相場が吊り上がっている訳ですね。

その一方で、一般的には地方に行くと平均年収は下がります

低所得でも暮らしていける仕組みが地方にはある、つまり物価も都市部より低い傾向があると思います。

FIRE民を目指す医師は、この地理的格差の逆転現象、

言ってみれば「地理的アービトラージ

これを利用しない手はないのではないか?と考える人は多いかもしれません。

実際に調べてみました。

用語の説明

アービトラージとは、裁定取引とも呼ばれる市場間格差を利用した売買手法のこと。

市場Aで100円で仕入れられる証券を市場Bで120円で売られているのが分かっていれば、この売買で一個あたり20円の利益を出すことが出来ます。

すぐにその差は埋まってしまうので、いつまでもは続きませんが。

そして地理的アービトラージは、国や地域での価格帯の差を利用する方法です。

発展途上国から給料の高い先進国に出稼ぎに来て、途上国の家族へ送金するという人も地理的アービトラージを上手く使っていると言えます。

資産を形成した先進国の人が物価の安い国で不労所得のみで生活するという例もあります。

日本国内の医師の場合、地方へ移住するだけで地理的アービトラージが活かせる可能性があります。

地域別医師の年収

厚労省から発表されているデータを使って都道府県別の医師の平均年収と、

一般人口の平均年収の一覧を出してみました。

医師年収の高い都道府県を順に並べてみますと、、、

都道府県平均年齢平均年収(万)一般平均年収(万)
鹿児島県48.91783377
岩手県55.91610544
沖縄県43.11497544
熊本県44.31381544
長崎県49.91363371
京都府41.31349544
長野県42.81326371
福岡県45.91273371
愛知県40.91272544
山口県44.91226458
埼玉県46.91215544
山梨県53.91184377
神奈川県38.51183377
宮城県43.41132544
愛媛県41.61122544
徳島県42.31094371
大分県41.11079371
奈良県41.41077371
青森県43.91068371
高知県36.41061544
全国平均40.71044371
東京都40.41035371
茨城県45.81033544
大阪府40.41025371
千葉県38.51018371
福島県32.41013371
新潟県39.3983377
岡山県39.3953544
群馬県46.9903544
兵庫県38901371
滋賀県42.4888377
宮崎県47.5865544
香川県42.7852544
北海道35.1849371
三重県37.7846544
福井県37.6829371
山形県46828544
岐阜県34.8809544
静岡県36.3808371
石川県49.3807371
栃木県37.3804371
広島県35755544
富山県35.7717371
佐賀県33.9689544
島根県37.7672371
秋田県37.1666377
鳥取県38.1649371
和歌山県35.2605371
2019年賃金構造基本統計調査|厚労省HPより

回答している医師の平均年齢が大分ばらついているので、サンプリングエラーもあるかもしれません。

1位鹿児島県1783万、2位岩手県1610万、3位沖縄県1497万、4位熊本県1381万、5位長崎県1363万

こうして見えてきた年収ランキング上位は都会から離れた「田舎」の地方と言って差し支えなさそうです。

一般の地域別平均年収は?

一般人口では、

1位東京都620万、2位神奈川県560万、3位愛知県544万、4位大阪府541万、5位滋賀県504万

「都会」が揃ってきます。

各都道府県での医師と一般人口の年収差を並べると、

1位鹿児島県+1406万、2位岩手県+1066万、3位長崎県+992万、4位長野県+955万、5位沖縄県+953万

医師の高所得都道府県ランキングと近い順になりました。

地域別生活費

図VI-1 都道府県別1か月平均消費支出(全世帯)
総務省統計局 地域別の家計(2人以上世帯)

都道府県別の年間生活費では、やはり一般人口の年収に合わせるように九州や東北の地方が「安い地域」にランキングされる傾向がありました。

1位の鹿児島県であれば、医師年収1780万円の手取りは約1150万円。平均月収958000円になります。

この年収で平均的な274425円/月の生活が出来たとすると、貯蓄率は実に71%

投資の利回りが4%以下の低リスク運用でも10年以内にFIRE達成される試算です。

税、社会保険料の地域差はそれほどありませんから、「庶民的な生活が出来る医師」ならば医師―一般人口年収格差の大きな地域で蓄財が加速すると言えそうです。

地方勤務医の注意点

統計データから医師年収ー一般年収の差が大きい都道府県で働くと蓄財を加速させることが出来る可能性が示唆されました。

しかし、高所得であるのには理由があることも忘れてはいけません。

それだけ高い金を支払ってでも医師に来て欲しいということ。

病院間、地域間の長年の価格競争が働いている結果なのです。

就職したら、人一倍働く生活が待っているでしょう。

それこそプライベートを犠牲にして。

労働時間、ストレス、健康度については考慮に入れていません。

田舎暮らし、不便さ、自然環境、本人が幸せかどうかについても測ることはできません。

「地理的アービトラージ戦略」の経済的な合理性は確かめられましたが、向いているかどうか、FIRE達成まで続けられるかどうかは人それぞれです。

私は仮に家族と自宅がなく、自由に移動できたとしても奴隷奉公は御免被りたいと考えます。

FIRE後を見据えた心地良い働き方も探しながら目指したいと思いますし。

それに上記のことはあくまでも「平均」の話で、バイトを追加する等平均以上に稼ぐ方法はいくらでもありますからね★

ABOUT ME
kanchan
40歳。妻と娘2人。 民間病院研修医→大学脳神経外科→民間消化器内科→フリーランス。内科・在宅・内視鏡。 2021~金融資産5000万でサイドFIREへ ポートフォリオ公開中|株式|債権|貴金属|REIT|BTC 不動産投資|ラーメン|海釣り|タチウオ・マダイ・アジ・アカムツ・ヒラメ・アマダイ|Minecraft|#リべ大🐯 #Dラボ 医師でも消耗しない生き方について発信中

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