Kanchan(@kanchanblog)です。
サイドFIRE生活をしている医師です。
上記記事とも関連する内容です。
医師はサイドFIRE(資産所得+短時間の労働収入で資産を減らさず生活出来る経済的自由)を達成する最速ルートの一つを御紹介したいと思います。
FIREはFinancial Independent, Retire Earlyの頭文字を取った造語で、資産運用しながら資産の4%で生活費が賄えるようになったら資産を失うことなく30年生活出来る(可能性が95%)という研究結果に基づいた考え方です。
生活費をまるまる資産所得(資産の4%)で賄えなくても、ちょっとの収入があって生活が成立すれば大丈夫というFIREの亜種がサイドFIRE(Side FIREまたはBarista FIRE)です。
医師の場合は時間単価が非常勤>常勤と逆転現象が起きており、「ちょっとの労働収入」が大きくてサイドFIREの難易度は低くなっていると思います。
人口減少社会になって、医師の需給バランスが崩れて給与水準が暴落するような「前提条件が変わる」変化が無ければ成立する考え方だと思います。
お付き合いください。
緩く働きたいと思っている医師
FIREを目指している人
医師の働き方を変えたいと思っている人
ジョブクラフティングについて
ジョブクラフティングは仕事への考え方や取り組み方を捉え直すことで、やりがいやモチベーションを上げる手法です。
経営者が従業員のモチベーションを高めて生産性を上げるために研修で導入を検討する、というような使われ方もされていますが、効果が高い方法のため自分に対しても使わないと損だと思っています。
上からの指示で「このように考えて下さい」と言われても、根っこのところには響かず、寧ろ反発を生むことにもなりそうです。
個人が主体的、主観的に自分の仕事の意義付けをすることで効果が高くなる手法です。
なぜジョブクラフティングをサイドFIREと結びつけたかというと、やりがいのある楽しい仕事で生活が成立してしまえば経済的自由に到達したも同然だからです。
やりがいがあって嫌な部分が解消できた仕事は、仕事の理想形です。それが常勤か非常勤かは関係ありません。
嫌な部分の解消には仕事を選びやすい非常勤の方がやや有利かもしれませんが。
ジョブクラフティングの実例紹介
有名な例は東京ディズニーランドの事例です。
スタッフを「キャスト」、お客さんを「ゲスト」と捉えることで、清掃などの汚いとされる仕事もポジティブに取り組めて、「おもてなし」精神でサービスの質も向上し、従業員・お客さん双方の満足度を高めるのに役立ちました。
JRの新幹線の事例もよく出てきます。
5分間程度の停車の間に客席の清掃をする清掃員は大変な仕事ですが、新幹線を「劇場」、乗客を「主役」、清掃員自身を「名脇役」と考えることで仕事の質、満足度ともに上がりました。
医師の場合は敢えて捉え直さなくとも、「知識と技術で人命を救える専門家」というだけで価値を感じられる方も多いと思います。
しかし、高度な専門性を要さない初期対応や書類作成などの雑用が多かったり、他科依頼の多い所、夜勤や残業の多い所にいて疲弊していると、その価値がぼやけることはよくあります。
私が実践してきたジョブクラフティングは、
体力勝負の部署にいた期間は「社会貢献するアスリート」と考えて、無茶な働き方に耐えたり、
診療科内の雑用の多い立ち回りだった時は「リーダーの御機嫌取りがチームを強くする自分の役割」と考えて頑張ったりしていました。
無茶な働き方は、短期間耐えることが出来ても中長期となってくると破綻することも学びましたし、リーダーがメンタル不安定で一貫しなかったり干渉が多い人だと迎合が報われないということも学びました^^;;
ジョブクラフティングを考えるにあたってはその仕事の「社会的価値」と「アイデンティティ」を形作る言葉であることが重要だと思いました。
仕事の嫌な部分から目を背けない
基本的にどんな仕事も誰かの役に立っているので、価値ややりがいを見出すことは何とかなると思います。
次に注目しなければならないのが、仕事の嫌な部分。
クレーム対応であったり、訴訟であったり、夜勤であったり、人間関係であったり。
待遇、条件面やスキルアップに繋がる仕事内容なのかどうか、通勤時間や労働時間などです。
嫌な部分から目を背けることは、人生にとって長期的なダメージになります。
メンタルを病んでしまうこともあります。
やりがいや給料など仕事の「ポジティブな部分」と「嫌な部分」のバランスを意識して納得できる稼ぎ方にするのが良いと思いますが、私はFIREした後でも続けたいと思えるくらい仕事の嫌な部分は完全カットを目指しても良いと思います。
私の場合も前職で管理者の「いざとなったら見捨てられるんだろうな」というダークサイドが見えてしまって信用できない職場からは早く離れようと思ったのがFIRE医を志す契機となりました。
まとめ
医師の非常勤求人の相場を考えると、週2日程度の苦にならない労働で生活費を作れるサイドFIREはそこまで難しくないと思います。
問題は苦にならない労働というところ。
人間関係が薄いこと、飽きてこないか、スキルアップできないといったデメリットもあり、人によっては向かないこともあるかと思います。
ですが、ジョブクラフティングをしてその労働にやりがいを見出せるなら、サイドFIREの敷居は格段に下がると言えます。
繰り返し言われていることですが、FIREは良い人生を送るための手段であって目的ではないので誰もが目指すべだとは思いません。
仕事での消耗を最小限にして、生き甲斐や人生の充実度を仕事外に求めたいという人には今回紹介した「ジョブクラフティングで医師労働を楽しくしてサイドFIREする」方法は良い選択肢になり得るのではないかと思いました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。