仕事

医師は「履歴書の空白期間」を作らない方が良いのか?【人生観】

Kanchan(@kanchanblog)です。

サイドFIRE生活をしている医師です。

転科を経験したことがあり、先輩には「空白期間を作らない方が良いよ」と言われましたが、気にせず作ってみました。

激務に疲れ果て、2か月間の無職期間を経て再スタートしたわけです。

その先輩も私の為を思って言ってくれたのだと思います。

「履歴書に空白期間というキズを作らない方が良い」というのは、封建的な世界に住む者たちの「常識」なのかもしれません。

空白期間は考えた末に作ったというよりは、考える時間を取るために作らざるを得なかったというのが正直なところです。

今回はこの空白期間=履歴書のキズ問題について掘り下げて考えてみたいと思います。

結論

最初に結論を言いますと、気にする必要はありません

そもそも医師には色々な経歴がある人が珍しくなく、その中の一人が数カ月無職だったところで採用する側も「ふーん」で終わる程度の印象だと思います。

需給バランスを考えると「履歴書のキズ」が決め手になって不採用に出来るほど、医師の求人申し込みは多くないでしょう。

同僚に無職の期間があった人を見つけたら軽蔑するより、「どんな経験だったか」気になる方が勝つのではないかと思います。

そこで話のタネがあれば、寧ろプラスにもなるでしょう。

「履歴書にキズのある奴は碌なもんじゃない」と思い込んでいる教授がいる医局に入りたくなったなら不利というような局所的な問題が否定出来ないというくらいではないでしょうか。

空白期間のメリット

考える時間が出来る

バリバリの急性期病院から無職となると、最初は落差が激しくやることの無さに戸惑いを覚えます。

朝何時に起きても良いし、日中ヒマで何でも出来るし、夜も携帯電話の電源を切ってぐっすり眠れるというのは暫くない感覚でした。

身体は確実に楽になりましたが、気持ちは「一人前の医師になれなかった」と自分を責めていて苦しいままでした。

転科のための勉強をしながら、息抜きに一人旅をしたり、新婚で出来ていなかった結婚式をしたり、釣りを始めたりと、充実した休養期間になりました。

やりたいこと探しに走らなかったのは、医師がやりたいと決まっていたからだと思います。

挫折した経験から「患者と向き合うこと」に集中できて、上の医師に忖度したり逐一報告しながら診療する必要のない環境に身を置くことにしました。

その選択は成長の土台になりました。

新しい趣味が出来た

釣りを始めることになったのはこの時期からでした。

堤防釣りから始め、船釣りにハマり、仕事再開の後も継続して週末などに行くことになりました。

自然の中で、没頭出来て、工夫次第で結果が変わるという点が最高にストレス解消になる趣味です。

家族や御近所さんが喜んで食べてくれるのも良い副産物でした。

秋タチウオ 忠彦丸 Kanchan(@kanchanblog)です。 今回は完全な趣味投稿です。 秋になり、夏と比べて型は大きく、数は少なくな...

無所属でも生きられると知る

初めて無所属の期間になってみて、生きるのに「所属」は必要ないことを実感できました。

バイトで生きる医師がいることも理解はしていましたが、

「医師たるもの金儲けに走らず医療に身を捧げるべき」とか、

「大学、関連病院、急性期病院こそ花形。キャリアを重ねて名を上げるべき」とか、

「臨床をバリバリやっていることこそが偉い」とか、

条件反射的に否定する環境にあっては、無所属になることはどんなに恐ろしいことなのだろうか?と不安を煽られましたが経験者の情報は出ておらず、実際のところは分かりませんでした。

なったことがないものは分からない。何でもまずはやってみるものですね。

初めて無所属になって思ったことは「どうってことない」。これに尽きます。

先入観がネックになっていることが多いなと思いました。

そしてバイト労働でスケジュールを埋める方が稼げると知るのは後の話です。

出世競争との決別を決意する

「履歴書にキズを作らない方が良い」と大学の人に言われたこともあって、大学病院や有名臨床研修病院での出世競争には不利になるのかな。とは思いました。

入局した年次で上下関係が決まってくる医局の世界に出戻りでやり直すつもりはそもそもありませんでしたが、

学会で名を上げる、大学のポストに就く、エキスパートになるといった生き方の選択肢を切り捨てました。

価値観の違う世界と決別したことで生きやすくなったように思います。

時間、場所の制約を外れた経験が出来る

医師として働いていると勤務時間が長いのに加えて、オンコールや緊急に備えて完全フリーな日というのが非常に少なく、短期間に限られています。

1年に1回夏休みの1週間がせいぜいで、正月もGWも祝日もどこか当番が入っていたりして飛び石連休となっていることが多いです。

「休みだけど遠くへは行けない」ということも多かったです。

そんな制約を外れて日本中、世界中を誰に文句を言われることもなく行くことが出来るのは堪らなく貴重な期間でした。

人生を見つめ直すのにも役立ちますし、視野を広げることで養われる「人間としての総合力」は翻って医師として働く上でも有利に働くと思います。

老若男女多様な人種と関わらなければならない医師だからこそ、色々な視点を持っていることが役に立ちます。

デメリット―履歴書のキズを気にする人とは?―

誰が一番経歴を気にするかというと、自分自身です。

一番誇らしく思うのも自分、勝手に恥ずかしく思うのも自分。

自分以上に自分の経歴について思うところがある人間はいないと思います。

だから、「履歴書にキズがあること」が許せない人は、空白期間を作らない方が良いでしょう。

自分で自分を認められないことは一番辛いことですから。

結論

ただ、実際問題として経歴が表に出るのは履歴書を持ち歩いて職を探すとき、学会等の仰々しいところで講演するとき等になりますが、ほとんどの場合さらっと流れてお終いです。

本題である、今何が出来るのか。どういう成果を上げてきたのか。どんな話をこれからするのかといった実力の方が気にされます。

経歴が実力を反映することはありますが、そうとは限らないことも珍しくありません。

なので相手はあなたの経歴を書いた書類よりもあなた自身を見ています。

履歴書を気にして休みなく働き続ける必要はありません

書類なんかよりも自分の価値観と向き合う経験をして、後悔の無い人生を作っていってほしいと思います。

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kanchan
37歳。妻と娘2人。 民間病院研修医→大学脳神経外科→民間消化器内科→フリーランス。内科・在宅・内視鏡・研修指導。 2021~金融資産5000万でサイドFIREへ ラーメン|海釣りータチウオ・マダイ・アジ・アカムツ・ヒラメ・アマダイ|ボードゲーム|ハムスター|#SHIP #リべ大ペンギン #Dラボ 医師でも消耗しない生き方について発信中

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