SHIP

2020年振り返り

気付けば今年もあと2週間足らずとなってしまいました。

今年の棚卸。

何をやったか、何が進んだか、記録にして残しておくには最適な時期です。

新しい気持ちで新年を迎えるためにも。

ただ、記憶を頼りにすると、人間の記憶というものは都合よく編集されているもので、「何か良かった」で終わってしまうので、日記や日々の記録も参考にしながらまとめてみることにしました。

フリーランス医師になった

組織に属していると組織のやり方に従わなければならない。その「やり方」が自分の譲れないものを侵犯しているならば、離れるしかない。

自分にとっては睡眠時間、睡眠の質、自分の時間が譲れないところでした。

睡眠は言わずもがな当直とオンコールと病棟からの電話。

ファントムバイブレーションシンドローム(携帯鳴ってないのに鳴ったような気がする現象、電話にストレスを抱えていると起こりやすい)も自覚ありました。

睡眠の改善は勤務終了して有休消化に入った時から顕著で、毎晩毎朝幸せで一杯になりました。

自由時間については、仕事とそれほど関係ないと逆説的に思ってしまいました。

そこまで長時間労働の環境ではなかったこともありますが、週40時間って大したことなかったんだなと感じられました。

マルチタスクであったり、集中しきれずにタスクスイッチングが頻繁に起こっている状況では、大した成果はあげられないうちに気付いたら時間だけが過ぎているという気になりやすいです。

時間の使い方という点では仕事に集中している方が有効に使えていると言えるかもしれません。

時間が「自由」かどうかは、絶対的な時間があることではなく、主観的に時間を「どう使えたか」によるところも大きいと思います。

休日を沢山与えられたところで、旅行や活動など特になく、家でダラダラしたり、本を読まなきゃ、連絡を取らなきゃ、あれこれ調べなきゃと、スマホを使ってあれこれ切り替えているとあっという間に一日終わっているというのは皆経験があるのではないでしょうか。

時間の自由度で言えば、家族がいることの方が影響が大きいと思います。

寝食忘れて没頭することも、家族によって寝食のために強制的に中断させられることになります。

朝型・夜型といったクロノタイプに関わらず使える時間帯も決まってきます。

休みなく働いていたころは、「時間があれば幸せだろうに」とないものねだりで幻想を抱いていましたが、実際手に入れてみると幸せは何処にもなく、別のところにある本質に気付かされるという感じです。

睡眠の改善は人生の基盤になるので、それだけでも試して良かったと思いましたが。

ビジネスの勉強した

勤務医を辞めてみて、ビジネスを始めてみたいと思っていました。

2月にはデジタルイノベーションというto Bのデジタルトランスフォーメーションのサービスを紹介している展示会に行きました。

ウインドウショッピングみたいになって、これといった得られるもの、繋がるものは無かったのですが、働き方改革のために出来ることやアイデアは参考になりました。

読書もたくさんしました。「起業の科学」「ビジネスモデル2.0」「事業を創るとはどういうことか」「起業のWeb技術」「しょぼい起業で生きていく」、プログラミングの教科書、などなど。

ビジネス初心者がどう勉強して、どう始めることが出来るのか。

その記録が出来れば面白いと思ったのですが、何が出来て、どこから始めたらいいか。とっかかりが何もない状態では雲を掴むような話で、よく分かりませんでした。

イイね、行けるねとみんなに言われるようなアイデアは、大抵やり尽くされていることであったり、独自性に欠けてスタートアップにするには弱いアイデアになります。

そこで自分の協調性の高さが邪魔になり、向かないところなのかなと思いました。

後ろ指差されたり笑われたり見向きもされなかったりするアイデアに没頭・独走する力、環境が自分にはなさそうです。

ベンチャー企業で学んでみるという選択肢もありますが、生活のため医師バイトを残すと非常勤な働き方が選択肢になってきます。

Ubie非常勤採用を面談に行って打診してみたこともありますが、コロナ禍ということもあって見送りとされました。

ビジネスを学ぶということは社会の仕組み、お金の仕組みを学ぶということ。

まだ道半ばにあり、ビジネスについては諦めることなく勉強し続けたいと思っています。

身体作りに取り組んだ

健康、身体は人的資本。

フリーランスとして働く上で体調を崩して収入を途絶えさせないように。

しっかりと考えられる状態であり続けられるように。

自分で自分の身体をコントロールできるという自己効力感を高めるために。

これまで以上に身体作りと健康に意識を向けた一年でした。

これまでは体重だけ測定し、記録していました。体重の維持には十分ですが、格好良くなれないかなという点では不十分でした。

記録のフォーカスを考えるのが大切で、格好を気にするなら、体の写真を撮る、時系列で並べられるようにフォルダを作るようにするのが正解でした。

40歳前にして健康に意識を向けることが出来たのは良かったです。

食事

間食をナッツやフルーツなど健康的なことに置き換えることから始めました。

コンビニスイーツをよく買って食べる習慣があったので、ナッツを買うようにしました。

でも欲望は意識すると膨れ上がる性質があります。「白熊のリバウンド効果」

2回に1回くらい食べてしまう。これまで以上の量を。

という罠があり、買わないように、その前にコンビニに寄らないようにと、意志の力をなるべく使わずに回避する作戦を立てました。

それからプチ断食を試してみました。1日に8時間だけ自由に食べられるようにするだけ。食べる総量が減ってダイエットになります。

空腹感が心配でしたが、すぐに慣れました。

寧ろ、食欲増進作用のある加工食品やジャンクフード、普通の朝食を摂る方が昼前の空腹感は強く、集中力にムラがあることにも気付きました。

食事の内容はそれほど拘りませんでした。脂ものやジャンクフードは我慢するほど魅力が増して反動で食べてしまうときに食べ過ぎるということに気付いたからです。

集中力が一番欲しかったので、MIND食をどれだけ達成できているか。MINDスコアボードと、一日の集中力を記録してみることにしました。

パレオな男こと鈴木祐さんのヤバい集中力にあるテクニックです

高MINDスコアの日と、一日の集中度を単変量解析にかけたところでは、相関がありませんでしたが、集中度を判断しているのが毎晩だからなのかなと考えて、一日に何度も記録して関係性が出るのかどうか、現在調査中です。

運動

最近習慣化テクニックを使って得られた中で一番大事な習慣は運動習慣です。

最初はスクワット30回か、HIIT(バーピー)4分。

時間がなければスクワット30回でよしとする、「プランB」を用意しておくのが続けるコツです。

1か月は物足りなくても増やしてはならない。

増やしたのを継続できないと、ダメだったと軽い自己嫌悪になり、それが習慣を中断させてしまうからです。

1か月以上経過して物足りなければHIIT4分を2セット、3セット、4.5分とエスカレートしていきました。

汗だくになるので、夕方風呂に入る前のルーティンに組み入れました。既にある習慣に繋げるのは新しい習慣を作るコツの一つです。

最近はHIIT5セット30分(ノルウェー式)できるようになりました。毎日ではなく、筋トレ30分と交互になってます。

ダンベルを買って、自宅ですぐに出来るようにしました。好ましい行動は20秒以内に始められるようにすると行動を増やすことが出来る。これも習慣化のコツの一つです。

毎日30分運動出来ると、睡眠の質も良くなり、自己効力感も養われ、良いことづくめでした。

睡眠

運動と食事、18時以降カフェインを取らないこと、アルコールを摂り過ぎないこと、起床時間を固定することに気を付けています。

あとは、Apple Watchで毎日記録を付けるだけ。

当直、オンコールを辞めたことで、大分改善されました。釣り前日は興奮とリズムの変化でどうしても眠れなくなりますが寝られない日はその位です(笑)

読書を増やした

本は汚してなんぼ。知識が入ってこなければ無駄にしたも同然。そう考えるようにして、売れるようになんて思わないようにライン引きながら、ドッグイヤー作りながら読み漁っています。

8年前くらいからそうして読んだ本を、刺さった言葉を中心に自分用にまとめてメモを残しています。

勿論、まとめなかった本、途中で止めた本もあります。

記録に残した本ベースで2020年は30冊でした。

その数は最近増えてきていい感じです。2度目、3度目読む本が出てきていることも記録しなかった原因かもしれません。

本は読んで満足するものじゃなく、知識を使えるようにして真価が発揮されます。

どのくらい読書したら人生変わるのかも調べてみたいものです。

瞑想を習慣化した

過去に記事にしていますが、瞑想習慣は更に1年続いています。

1日15分を2回。

それ以外にも集中したいときとか、落ち着きたいときに瞑想する時間を取ってみると落ち着いてきます。

マインドフルネスの効果は、いくつも実証されているので、身に付けて損はないと思います。

釣り!

3月~7月は釣り自粛をしていましたが、感染対策営業をする船宿も増えてきて、8月から再開。最近年末に向けてウォーミングアップに行っていることもあり、計9回の釣行でした。

真鯛を極めたかったのですが、追い付かず、来年以降の課題となりそうです。

今のところベストの釣りは先日のアマダイでした。

往診を始めた

消化器内科を選んだ時に、雑多な疾患、雑多な人は診ない!と決めたところがあり(それでも臨床では患者さんが来るので診ないわけにはいきません)、勉強が止まっていた総合内科・家庭医的な医療。

週1日からチャレンジしてみることにしました。

奥が深いことは分かっています。

フルコミットして緊急相談電話がいつも鳴り得る環境で学んでこその往診だとか、にわかが気軽に手を出すなとか専門の先生には言われてしまうのかもしれません。

ただ、超高齢社会を迎え、在宅医療の比率が上がってくるであろうことを考えると、身に付けたいスキルであり、アートとしての在宅にも興味があったので始めることにしました。

もう一つ、手を思うように使えなくなっても出来る仕事として、内視鏡以外の仕事をもっておきたいという理由もありました。

コロコロ変わる主治医では安心できないということは容易に想像できます。非常勤といえど、続けることは大切にしたいと思っています。

研修指導を始めた

在宅とほぼ同時期に、管理医師の先生に声を掛けられて、導入期研修の先生に基礎的なことを教える指導医の仕事を始めました。

総合内科の患者さんを診る手伝いであり、往診で必要になってくる視点も同時に勉強し直すことになり、お得な感じもありました。

半年間の研修は無事に終えて、真面目な研修医の方々は次のローテーションに巣立っていきました。

他人の成長を見守る、応援する役割も悪くないと思いました。

まとめ記事はこちら

SHIPとの関わり

1月から病院という制約がなくなり、SHIPイベントに積極的に参加しようと思っていました。

イベントが沢山あるというSHIP

入会から3か月というタイミングでSHIP強化月間と題し、可能な限り参加してみることにしました。

お金の授業

デザインフィールドワーク

恋愛哲学会議

シンギュラリティ時代の介護と多様性(落合陽一さん、下川原さん)

その後飲み会に参加したり、オフラインイベント主体で知人が増えてきたなという頃になってきてから、新型コロナ感染拡大、自粛の世の中になってしまいました。

もともとハイブリッド開催をしていたSHIPなので、オンラインイベントへの切り替えはスムーズでしたが、オンライン参加は家事・育児をしながらROM専となって、話に入れない疎外感を勝手に感じてしまう始末でした。

3期生として入会しましたが、4期生、5期生とメンバーは増えて、知らない人が増えたことで距離感も勝手に感じたりしてしまいます。

コミュニティに相談すれば返ってきたり、イベントが開催されてマイペースで自由に参加できたりはする訳ですが、コミットメント、積極的に関わりたいと思ってなければ、幽霊部員化は免れません。

全員に満足のいくコミュニティ運営というのは難しいと思いました。

3Dプリンターゼミ

SHIPがオンラインで有料ゼミを開催してくれて、参加しました。

3Dプリンターに触れるのは初めてでしたが結構楽しくて、ハマってしまいました。

モデリングソフト、制作物の計測、図面起こし、地味ながら楽しい作業の末、目標とするものが完成できた時の感慨深いこと。

3Dプリンターを購入するに至りました。

物の形がどうしてこうなのか、考えるきっかけになりました。世のデザイナーさんは凄いと思います。

ただ、もっと合理的にする余地が残っているのも事実。

色々な物を作ってみたくなりました。

3Dプリンターゼミについての記事

素材で異なる印刷設定

コロナ禍との関わり

感染症の疫学では、致死率5%くらいが最も感染拡大して総死亡者数を最大化すると耳にしたことがあります。

新型コロナウイルスは当初、SARSと同等の15%の致死率となっていた事があり、SARS同様に武漢で抑止されるかなと楽観視していました。

新しい感染症では、致死率の数字は分母が少ない最初は高めに出て、補正されて低い真の値に収束していく傾向があります。

今では周知の通り、致死率を見ても、無症状保菌者が一定数いることを踏まえてもCOVID-19はとても広がりやすく、多くの死者を出す感染症になっています。

在宅勤務となったり、休業要請があったり、休校があったり、自粛要請があったり、社会に大きな動きがあった一年でした。

我が家も帰省が減った。外出が減った。旅行が減った。といった変化は人並みにありました。

失業者が増えて求人が一時的に減ったのは、医師バイトも変わりはなく、求人件数も平時の1/3程度まで減っていたことを記憶しています。

内視鏡検査も2か月程度延期となった期間があり、仕事が減ったこともありました。

予約通りに動く在宅医療には、停止期間はありませんでした。そして在宅を続けるきっかけになり、結果としては良い方向に向かいました。

学会がオンライン開催されるようになり、新幹線や電車で出向かなくても単位が取得できるようになったのはかなり便利でした。気になる演題を聴いて移動するのも、オンラインなら手間なく出来て、良いことづくめ。

学会の進化といっていいでしょう。

人が集まるイベントが出来なくなって、オンラインイベントとの関わり方についての葛藤はSHIPで述べた通り。

医療イノベーションという千葉大主催の講座もオンライン授業をひたすら聴くスタイルで、何が得られているのか。学生時代を思い出すようでした。

ボードゲーム製作

これも新しいチャレンジになりますが、友人と医療系ボードゲーム創りをやってみることにしました。

ゲーム作り自体が初めてのことなので、とりあえず買って遊んでみることから始めました。

ゲームは人を夢中にさせるように設計されているので、子供たちはすぐに夢中。

古くて新しい体験でした。

スマホゲーム全盛ですが、テーブルにボードを広げて向かい合って遊ぶというのは、ある程度必要なことだと思いました。

ボードゲーム作りについての記事

マインクラフトで遊んでいましたが、また別の魅力があります。

自分と向き合う

一番はこれ。今年を一言でまとめると自分を向き合う一年だったなと思います。

今更ながらどんな性格なのか。本当は何をしたいのか。何が得意なのか。やりたいことは仕事でなくてはいけないのか。自信をもって人に言える活動と、後ろめたさを感じている部分と。

自己理解に関する本も読んだりして、だいぶ整理されつつも、まだ足りないモヤモヤの残るところもあります。

基本的に内向型なので最大の関心事は自分の内側にあります。

自己受容、自己効力感、自尊心、平安、成長、目標達成。

自問自答を繰り返して、一番大事にしたい価値観を探しました。

これまでは人と会ったり、旅に出たりして、刺激を取り入れることで見える価値観があるのが自分なりの向き合い方でしたが、今年はどちらも制限される環境で、ひたすら内面との対話でした。

本記事に書いてきたように、幾つもの活動とそれについて思うことをまとめる作業もその一環です。

改めて気づいたのは、人間関係の大切さです。

会える機会は顕著に減って、テキストベースの連絡になっていますが、家族や友人や仕事仲間やコミュニティ仲間、先輩方の存在は支えであり続けました。

味方でいてくれる人間に報いる為にした活動で成長することが今後も生き甲斐になると確信しました。

ABOUT ME
アバター
kanchan
一般内科、消化器内科、救急、脳神経外科、大学病院、関連病院、民間病院。色々な医療現場を経験してきました。 医療×テクノロジーで未来を創造することが夢です。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です