著:ダニエルJシーゲル ティナ・ペイン・ブライソン 桐谷知未
親として子供に出来ることは何だろうか。
子供と接する上で考えることが多い。
自分の中では、1.健康・安全に育つこと 2.主体性があり自分で考えられること 3.社交性。他人と上手くやっていけること
この3つさえ満たせれば他はどうでもいいと思っています。
そんな折、自己肯定感を育むことが出来るというテーマの本書を書店で見つけて、手に取りました。
読みやすくて、参考になったので感想を上げておくことにしました。
要約としては
自己肯定感に必要な4つの力
・キレない力
・立ち直る力
・自分の心を見る力
・共感する力
本書において自己肯定感を高めるのに必要な力は、この4つの要素に集約されています。
一つ一つについて、1章ずつ割いて説明されています。
メンタルの強さ、しなやかさ、他人の気持ち、自分の気持ちが分かることと言い換えられると思います。
人生にとって、大切な人と一緒に居るためにも、必要な力だと思いました。
そして、寧ろ親が鍛えるべき力だなと思ってしまいました。
社会生活を送っていると思ったように同僚や上司や後輩が動いてくれないことは多々あると思いますが、それでいちいちキレるような人では、おそらくその会社や社会でやっていくのは難しいでしょうし、我慢することは出来ると思います。
けれど、子供が思った通りに動いてくれない場合、キレたり、手をあげたりしたくなる衝動を抑えられるのは、親自身しかいない状況が多いと思います。
しつけ・体罰・虐待という極端な場面でなくても、学校の成績が振るわない、忘れものが多い、宿題をやっていない、といった親の思うようにならない結果に対して、どう反応し、どうアプローチするのか。
親が動じず、イライラせず、放置もせず、共感し、問題を明らかにし、子供を成長に導くことが出来るかどうか。
「人間が出来て」いないと難しいでしょうし、完璧な親・人間などいませんから、子供とともに成長するところも多々あるでしょう。
熱くなることは大事だけど、熱くなり過ぎないことももっと大事だと思いました。
ダメな教育方法として、恥の感覚を与えること。子供の感情を軽く見ること。癇癪を起こした子供を突き放すこと。が挙げられています。
個人的には、罪の感覚でコントロールしようとすること。もアウトだと思います。
自分の心を見る力を育てれば、自分の内面の世界と感情を理解し、気持ちと振る舞いを調整することも出来るようになる。
自分の心を見る力については、出来ていない人が多い中でハードル高いなと思いました。
やりたいことや自分の心から目を背けて、社会人として責任を果たすという大義名分のもと、ゾンビのように働いている人の多いこと。
自分の心を見て、向き合って、生きられることは幸せだと思います。
自分が出来ていないことを他人に、ましてや子供に出来るようにすることなど無理だと思いました。
内面の世界と感情を理解することも、
気持ちとふるまいを調整することも、
相当に意識していないと出来ないと思います。
そして、やはり親がまず出来るようになって、手本を示すことに行きつくんじゃないかというのが読み終えての感想でした。
間違ってはいないけど、言うは易く行うは難し。
出来ているかどうかも判断しにくい力だと思います。
まず自分でも出来るようにして、その上で、子供が出来ているのか、よーく見て、気付けるようにならないとな、と思いました。
