読書

【読書感想】GRIT やり抜く力を手に入れる

著:キャロライン・アダムス・ミラー

Kindle unlimitedで読み放題になっていたので、読んでみました。

多数の研究結果を引用されており読み応えのある内容でしたが、具体例がとても多く提示されていて、割と読みやすかったです。

グリットというのは聞き慣れない単語で、定義について冒頭で解説されています。

本物のグリットとは、「高い目標に対する情熱的な追求であり、周囲の人の畏敬の念を引き起こし、より良い人間へと成長し、精神的な持続的幸福を獲得し、ポジティブなリスクを冒し、最高の人生を送りたいというモチベーションを引き出すもの」を指す。

表題、やり抜く力は何処へ・・・?と思いましたが、要は「高い目標」に対して、「情熱」を持ち、「粘り強さ」を発揮して、人生を幸せで豊かなものにするためのモチベーションなのだと理解しました。

それで終わったら安いっぽい自己啓発本になってしまいますが、それぞれの要素について科学的な解説が沢山入ってきます。

一番心に残ったのは、「本物の自尊心」というのは、実はコンフォートゾーンの外に出て高い目標を追求することでしか得られないということです。

コンフォート・ゾーンというのは、何気なく過ごしていると留まりがちな、不安や緊張を感じない事のことです。

活動であったり環境であったり人間関係であったり。

多くの人は不安を感じる所にわざわざ飛び込まずに、過ごしていると思います。

出来ない事に挑戦して、失敗するリスクを乗り越えて、出来るようになる、成長するということが、GRITを得るために外せない要素だと言われて、不安や緊張を感じることを意識的に増やさないとなって、反省しました。

人前で話す、初対面の人に話しかける、初めての業界に足を入れてみる。そういう小さなチャレンジからでもいいからやってみること。

そういう態度が人生を豊かにするのだろうなと気付かされました。

それから印象的な深い言葉がありました。

人は何かに成功して幸せになるのではなく、「幸せだからこそ成功する」

スピリチュアル的だなと思いましたが、複数の科学論文から見つけ出された「答え」だそうで、驚きました。

良い成績や賞を取っても、いい学校に行っても、なりたい職業になっても、記録を伸ばせても、適切な体重になっても、自分が期待していたような恒常的な充足感を得ることは出来ない。というのは経験的にも納得できました。

幸福感を最大限に高め、最高の自分になろうと努めることから始めるべきだと著者は語っています。

幸せを追い求めると、かえって日常に満足を感じられず不幸になるという研究があったりもするわけですが、詳しく見てみると、幸せな人の持つ特徴「PERMA」を高めることで、幸福感が増して、高い目標を達成する可能性を大きくできるということでした。

  • 幸せな人がもつ5つの特性
  • Positive emotion ポジティブ感情
  • Engagement エンゲージメント
  • Relationship 人間関係
  • Meaning 意味や意義
  • Achievement 達成・成功

ポジティブ感情は、とにかく前向きに。という単純なものじゃなく、日常起こっている出来事の中でポジティブなものに気付けて、敬うことが出来ること、が意味としては近いです。

エンゲージメントは、没頭できるようなものを持つ。「フロー状態」になれる。強みを活かして高いモチベーションが保てるというような、意欲的に従事できる姿勢のことを指しています。

その他の3つは察せられるとおりの意味でした。

そこまで情熱を持てるような仕事が出来れば、それは幸せだろうなと思いました。

簡単ではないのでしょう。

好きな仕事だと思って就いてみても、その仕事の嫌な部分とも向き合わなければならず、疑いがあると、心からエンゲージすることも難しくなってしまいます。

自分を知り、仕事を知り、責任とある程度の裁量を持って、本気で取り組んでみる。地道ですが、仕事に関して言えば、偽らずに挑戦を重ねて情熱を持てるものを探す他ないのかなと思いました。

人生の段階によって、刺さる箇所が変わる、何度読んでも発見がありそうな重厚感のある一冊でした。

迷いのある人にはお勧めだと思います。

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一般内科、消化器内科、救急、脳神経外科、大学病院、関連病院、民間病院。色々な医療現場を経験してきました。 医療×テクノロジーで未来を創造することが夢です。

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